- QPとは
「QP」は、エーデルで作成された点訳本のデータ(EdelBook、または、EBKファイル)を点字印刷するソフトです。EdelBook を印刷するソフトとしては「EBP」がありますが、「QP」はこれを簡略化したもので、EdelBookを配布するときに一緒に配布して、「EBP」のインストールなどをしていなくても、そのデータをすぐに印刷できるようにするものです。印刷したい EdelBookに含まれている文章データは、BSEファイルでも BESファイルでも構いません。また、両面印刷用のデータにも対応しています。ただし、次のような制限があります。
- 対象とするデータは EdelBook(EBKファイル)のみで、エーデルで作成された点図データである、独立したEDLファイルを印刷することはできません。ただし、EdelBookの中の点図(EDL図)のあるページだけを印刷することはできます。
- 対象とする EdelBookは、QP.exe が存在するフォルダと同じフォルダに置かれているものだけです。
- ボーレートとポート名について
QP.exe で印刷を実行するためには、ボーレートとポート名を正しく設定する必要があります。前者については、ESA721の設定に合わせなければなりませんが、多くの場合、デフォルトの 1200から変更する必要はないでしょう。ポート名は、点字プリンタのポートを設定しなければなりませんが、分からないばあいは適当に設定して「テスト印刷」を実行してみてください。ポート名が正しく、かつ、点字プリンタの準備が整っている場合は表示されているデータの最初のページを印刷します。
ボーレートとポート名については、一度設定されると、次回起動時にはその設定がデフォルトとなります。(Cドライブのルートが書き込み可能な場合です。) - 印刷について
ボーレートとポート名の設定が正しい場合は、中央の選択窓で印刷したいデータを選択し、「印刷実行」のボタンをクリックすることで、直ちにその点字印刷を実行します。が、その前に、印刷部数と印刷範囲を設定できます。印刷範囲として設定するページ数は、本文のページ行に書かれているページ番号ではなく、先頭を 1 ページとして、先頭から何ページ目であるかという数です。印刷範囲のデフォルトは1ページから999ページとなっており、これを変更しなければ、全ページを印刷します。
また、「図のあるページのみ印刷」にチェックを入れると、指定した範囲内の点図を含むページのみを、そのページの文章と共に印刷します。 - 実行に必要な環境について
- QP.exe が存在するのと同じフォルダに unlha32.dll ファイルが存在すること。(このファイルはQP.exeと一緒に提供されています。)
- パソコンの OSはWindows XP ~ Vistaであること。
- パソコン本体にCドライブが存在し、書き込み可能であること。
- 点字プリンタ new ESA721 が RS-232C(シリアルポート) 、または、USBシリアルコンバータによって接続され、B5点字用紙(8×10インチ連続紙)がセットされて、印刷準備が整っていること。
- 著作権等について
QP.exe は C++Builder2007 でコンパイルしました。このソフトは、筑波技術大学の発案と依頼により藤野稔寛が製作したものであり、フリーソフトですが、著作権は 筑波技術大学と藤野稔寛に帰属します。また、同梱している unlha32.dll の著作権はMicco氏にあります。詳しくは同梱している UNLHA32.txt を参照してください。